病院のソーシャルメディア戦略: MayoClinic

Reshape09
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最近公開された米国MayoClinicのソーシャルメディアに関するプレゼンテーション。MayoClinicと言えば、米国でも最もマーケティングとコミュニケーション活動に熱心な医療機関として知られている。特にかつてのMedicalEdgeなどは、一種の医療情報通信社としてマスメディア向けに定期ニュース配信までしており、医療機関の広報センターとしては破格の存在であった。だがここ数年のうちにマスメディアの影響力は激減してきており、MedicalEdgeも規模を縮小され、新たにMayoClinicのソーシャルメディアへの取り組みが開始されたようだ。

数年前、日本のある大手病院にMayoClinicをモデルとしたコミュニケーション活動戦略を提案したことがあった。競合プレゼンの末、当方提案は採用されたのだが、実施段階で結局フェードアウトの憂き目に会った。責任感のきわめて薄弱な病院幹部の態度には呆れたが、事務方にマーケティングやコミュニケーションがわかるスタッフが皆無であることにも驚いた。これでは、戦略的なコミュニケーション活動などできるわけがない。

総じて日本の病院のコミュニケーション・マインドは低い。現場における患者とのコミュニケーションが重要なのは当たり前だが、地域や社会とのコミュニケーション活動にもっと注力すべきだろう。その際、ソーシャルメディアは非常に重要になるが、かつて経験したあの病院の様子を想起してみると、心底悲観的にならざるを得ない。あの時、日本の医療機関にマーケティングやコミュニケーションの提案など、絶対にやるまいと心に誓ったのだ。だいいち時間の無駄だ。だが、もしも病院関係者がこのブログを読んでくれていたら、どうかこのスライドを熟読玩味していただきたい。

三宅 啓  INITIATIVE INC.


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