ゲンバッテください!

BIDM(Beth Israel Deaconess Medical Center in Boston)のポール・レヴィ院長のブログ「Running a hospital」を読んでいると、最近、「Gemba」という言葉がしきりに出てくる。「Gembaって何だぁ?ジェンバと読むの?」と、はじめは首をひねって読み流していたのだが、何度も目にしているうちに、次第に語のコンテクストから、「これは、ひょっとしてゲンバ(現場)か!」と類推するにいたった。

たとえば5月27日付エントリ「Lucky and Ethel discover gemba」では、「Gemba」の定義として次のような文言がある。

the place where work happens and value is created for the customer.
仕事がなされ、顧客のために価値が創造される場所

なるほど、これはマーケティングの文脈における「現場」そのものである。またこのようなマーケティング発想を、BIDMの院長が持っているということに感銘を受けたのだが、日本語の「現場」は「改善」などと同様、いつの間にか国際語になっていたのである。ついでに英語版Wikipediaを調べてみると、既にちゃんと「Gemba」ページが作られているではないか。さらにGoogleで調べてみると、「『GEMBA』と『KAIZEN』が世界語になった」というずいぶん古いページが見つかった。不覚ながらこれによると、90年代の今井正明氏の著作「Gemba Kaizen」がルーツであり、「Gemba」はどうやら「Kaizen」とペアで流布されたようだ。

ちなみにこの「『GEMBA』と『KAIZEN』が世界語になった」では次のようなエピソードも紹介されている。

我々がよく使う「現場」と「頑張る」を聞いたガイジンは「ゲンバッテクダサイ」という人も出たと言う。

ホンマかいな。

三宅 啓  INITIATIVE INC.


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