生活者と医療者のギャップ

DATA

今週、ニューオーリンズで開催されたHIMSS(医療情報マネジメントシステム協会)カンファレンスにおいて、マーケティング会社Illuminas社による調査レポート「オンライン・ヘルス・マネジメントのベネフィット測定」が発表された。
調査回答者は4105人、1月下旬から2月中旬にかけて実施されたもの。

この調査において回答者の三人に一人は「インターネットは自分たちの健康管理のしかたを変えた」と言っており、医療と健康の分野におけるインターネットの恩恵を肯定的に評価しているが、彼らが求めるインターネットによる医療サービスと医療者側が実際に提供しているサービスとの間にギャップが存在することがわかった。

調査によれば回答者の56%が個人テクノロジーは健康管理を改善したと答え、25%近くが「インターネットのおかげでより健康になったと」答えた。

生活者は医療アドバイスを探すとき、まず62%がかかりつけ医に相談しているが、他方44%が医療Webサイトを利用しており、32%がオンライン検索を利用している。インターネット・サービスは医療情報ソース上位五位のうち3つを占めている

医療者側のオンラインサービスについて、医療者はオンラインテクノロジーの採用が遅れていると生活者は見ている。回答者の62%が、医者に直接メールしたり、オンラインでアポイントメントをとることができたり、診療情報などを確認したりできるようなオンラインツールが実際には提供されていないとしている。

これら生活者ニーズと医療者の間のギャップは下記のように要約される。

● 回答者の45%が直接医師にeメールしたいとしているが、実際には医師とeメール利用できる回答者は11%に過ぎない。
● 回答者の34%は、検査結果をセキュアなWebサイトで見られるように望んでいるが、実際に可能なのは7%に過ぎない。
● 回答者の33%は、オンラインでアポイントメントを取りたいと考えているが、実際にオンライン・アポイントメントが可能なのは9%に過ぎない。

また、生活者が利用しているWeb医療情報サービスおよびツールの上位五位は以下のとおり

1.症状と診断の情報へのアクセス(33%)
2.健康一般とフィットネスの情報へのアクセス(30%)
3.自己診断ツール(23%)
4.処方箋管理ツール(15%)
5.健康自己評価ツール(15%)

Source:“Measuring the benefits of online health management”,Illuminas Study, Sponsored by Cisco, January 2007


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