試行錯誤と前進

昨日今日と、ようやく春らしい日和になった。春風に誘われて、昼休みは久しぶりにお弁当を持って新宿御苑へ。芽吹きはじめた新緑を見ながら散策するのは楽しい。

ところで年初の寒い時期から、TOBYOプロジェクトはDFC(Direct to Consumer)の商品化に取り組んできた。二月末までに基本構想は出来上がったので、いくつか試行をやってみてフル稼働へ入るつもりだった。ところがその後、商品のあり方をめぐってかなり根本的な変更(コンテンツ→ツール)をめざすことになった。この過程で初期構想はかなり拡散してしまい、焦点が今ひとつ不明確になり、もう一度シンプルな全体像を取り戻すために、拡散した一連のアイデアの整理&収束を図る必要が出てきていることに気づいた。

そんなこんなで、ニーズ、技術、商品形態の三点から見直しを図っている。どうやらいつのまにかある種の過度のこだわりによって、ある時点から構想の全体像を見失ったような気がする。先週ミーティングでそのことに気づき、早速修正に着手している。いずれにせよ、来月から本格的な開発に着手する。できればなるたけ早く、夏頃からテスト運用を開始したい。

DFCは以上のような試行錯誤の途上にあるが、実は他方でTOBYOプロジェクトにとって大きな前進があった。これはある意味まったく予想していなかった展開である。まだ発表する段階ではないが、この前進によってTOBYOプロジェクトは、DFC以外の「出口」も持つことができるようになる。いずれあらためて公表するが、とりあえずこの場を借りて関係者諸氏に深く感謝しておきたい。

考えてみれば、TOBYOプロジェクトは他のウェブ医療情報サービスと比べ、まったく異色な存在だと思う。当事者であるわれわれ自身が、まだ十分にその可能性に気づいていないと感じることもしばしばある。そこが面白いところだ。それはDFCについても言える。さまざまな切り口が見えており、どこを焦点化するかで悩むことになる。いずれにせよ、まだ誰もやったことのないものを作ろうというのだから、まさにベンチャー冥利に尽きる。

三宅 啓  INITIATIVE INC.


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