Twitter上の「医師の声」をリスニングするMDigitalLife

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私たちのTOBYOプロジェクトは「ネット上のすべての患者体験を可視化し検索可能にする」とのミッションのもとに、主として闘病ブログなどで公開された「患者の声」を幅広く収集し、様々な人々に届けようと努力してきた。これと同様の発想で、「ネット上に公開された医師の声を集める」というプロジェクトがあっても良さそうだと思っていた。それが最近になって、どうやら米国で始まりそうだ。

昨年、Katherine Chretien医師 を中心とするグループが、Twitter上の医師の声を収集分析した調査報告書「Physicians on Twitter」をJAMAに発表し話題になった。この調査において、Chretien医師はTwitter上で医師が配信したと思われるTweetを収集した上で、523人の医師と推定されるユーザーを特定し、さらに最終的にそれを260人まで絞りこみ、それぞれ一人当たり20件ずつTweetを選び出し、最終的に全部で5,156件のTweetを分析した。ずいぶん手間のかかる調査方法である。

Twitterのようなソーシャルメディアを医師が利用することについては、従来から、医師が患者の情報をもらしたり、差別発言など不適切な発言をするのではと問題視されてきた。しかしこの調査報告によれば、それら問題となるTweetは全体の3%に過ぎなかった。この調査報告書の登場によって、米国医療界ではにわかに「Twitterを利用したオープンな医師の声の共有」という考え方や、「Twitterを医師調査プラットフォームに利用する」というアイデアのリアリティと受容性が高まったと言われている。 続きを読む