地震で考えたこと

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地震からすでに10日経った。未曾有の地震と津波は、形容する言葉もないほど圧倒的な自然の力をあらためて認識させた。また、いつ止むとも知れぬ原発事故は、人間の非力さと未熟さを、これでもかと見せつけるに十分だった。

連日繰り返されるマスコミ報道を目にしたが、そこに登場する「常連」達の発する言葉の空疎さと無力さを確認するのみだった。このような圧倒的な事件の前では、どのようなまっとうな言論も、すべてが「言論ゲーム」に見えてしまうのだ。だから、「すべての現実を論理的に語ることができる」と錯覚する饒舌ではなく、「本当は何も語り得ないのだ」と悟る沈黙の方が、まだしも良心的なのかも知れない。

その中で、「ほぼ日」糸井重里氏の「東日本大地震のこと」は、この状況下で言語化しにくいことを、それでもなんとか言葉にしてみようという良心的な行動だと思った。

巷間、「このような状況下で、私にできることは何かを考えている」というふうな言説があちこちに目につくが、自分にとって「できること」とは日常の仕事をしっかりやることであり、そのことはTOBYOプロジェクトをしっかりやることに他ならない。まず各人が、それぞれの場所で、それぞれの仕事をしっかりやることにつきるのではないか。 続きを読む