「ITで医療は変わるのか?」

Ustream101105

今宵は、Ustream「ITで医療は変わるのか?」をはじめから見た。特に、チーム医療3.0の皆さんの創意工夫に富むさまざまな実践活動紹介には感銘を受けた。医療者側でこのような試行錯誤が行われていることを知り、日本医療も捨てたものではないと素直に思えた。何よりも、従来の重厚長大で高価な完全無欠医療情報システムではなく、iPhoneやiPadなど手軽で身近でローコストなツールを「現場のアイデア」で活用しているところや、出来るところからどんどん現場課題を解決しようという実践的姿勢に共感した。「医領解放」というスローガンも良い。

欲をいえば、医療現場の効率化や情報共有に取り組むのは当然としても、医療者と闘病者との情報共有やコミュニケーション、そして医療情報提供への活用事例をもっと紹介して欲しいという感想を持った。また、PHRに対し医師側から「患者が自己の医療情報管理に腹をくくる覚悟も必要」という指摘があったが、たしかにパターナリズムから患者が自立していくことが、PHRなど新しい医療情報システムが成立する前提となるだろう。

前半は良かったが、後半はいささか冗長すぎ。毎度ながら、御大の「独演会」には食傷した。

三宅 啓  INITIATIVE INC.