シフトするEHR認証基準: 技術基準から「意味ある利用」(Meaningful Use)へ

春先から米国ではEHR認証問題で論争が巻き起こってきたのだが、その中で登場したキイワードが「意味ある利用」(Meaningful Use)である。これら一連の論争の背景には、オバマ政権の医療IT促進政策、とりわけ巨額のEHR補助金をめぐる新旧医療IT陣営の戦いがある。

従来からプロプライエタリな「クライアント/サーバ・モデル」のEHRを手掛けてきたITベンダー各社に対し、「時代遅れでコスト高、しかも相互運用性が低い」との批判が高まり、この批判はさらにこれまで独占的にEHRの技術基準を定め認証を行ってきたCCHIT(Certification Commission for Healthcare Information Technology)およびそれを支援するITベンダー業界団体(HIMSS)に対する「利益相反」批判へと拡大したのである。(「EHR認証団体に対する利益相反疑惑」

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