EHR普及遅れる米国医療界

今週のNew England Journal of Medicineで発表された調査結果によれば、EHR(Electronic Health Records)を導入している米国の病院はわずか9.1%にとどまり、EHRの包括的システムを導入している病院は1.5%、基本システムだけの導入は7.6%であることがわかった。

この調査はハーバード大学公衆衛生学部が実施したもので、AHA(全米病院協会)加盟のすべての急性期医療病院を調査対象としており、回答率63.1%、回答数は3,049病院。また、上記「包括的システム」とは、病院内のすべての診療科に設置されているEHRのことを指し、「基本システム」とは、数か所の診療科だけに設置されているEHRを指している。一般的傾向として、EHR導入実態は病院の「規模、立地、運営形態」と相関があり、導入率が高いのは「大規模病院、大都市立地、大学付属病院」であるとの調査結果になった。

EHRを導入しない病院側の理由は、「資金不足」(74%)、「メンテナンスコスト」(44%)、「医師の抵抗」(36%)となっている。
(以上iHealthBeat March 25, 2009より)

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