医療レーティングサービスの現状

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医療評価、すなわち病院が提供する医療サービスの品質評価や医師の評価について、これまでさまざまな調査手法やデータ提供方法が模索されてきた。これらは「レーティングサービス」と総称されるが、特にネットで医療評価データを提供するサービスが米国では90年代半ばから多数登場している。この分野では、CMSなど公的機関のデータを統計処理して提供するHealthGradesなどをはじめ、患者満足度調査に基づくものや、最近では2.0的手法を用いたクチコミでのレーティングサービスなども多数登場してきている。

これらレーティングサービスは、消費者が病院や医師を選択する際の比較指標として、これまで有用で価値があるとされてきた。だが、Kaiser Family Foundationが先月発表した調査結果によると、医療選択の意思決定時に、これらレーティングサービスを利用している米国消費者はわずか15%以下にとどまることがわかった。これは2004年、2006年に実施された同調査の20%台という数字より下落しており、レーティングサービス業の成長がにわかに疑問視されはじめている。この調査レポートは「ほとんどの米国消費者は、医療品質評価のレーティングサービスを見たことも使ったこともない」とまで結論付けている。 続きを読む