検索エンジン開発

遅れに遅れて、とうとう年末まで来てしまった開発作業。あーだこーだと試行錯誤を繰り返してきたが、とりあえず年末にはリリース予定。1万件の闘病サイトを検索可能とすることには変わりないが、やや変則的な形でのリリースとなる。諸々状況判断のうえ、当面は次善の策を取ることにした。検索時に、検索対象(通常サイトとブログ)をユーザーに選択してもらうことになり、若干不細工でユーザーにも不便をお願いすることになるが、当面はやむを得ないと考えている。

目下、最終調整中。

これでなんとか正月を迎えられるか。

三宅 啓  INITIATIVE INC.

年末進行

Phil_Spector

今年も残すところあとわずかだが、当社はまだこれからやらなければならないことが山積。その中でも、懸案の検索エンジン開発をとにかく年内に片付けてしまおうと、スタッフは最後の追い込みを続けている。これをやってしまわないと正月は来ない。

さてあわただしい年末の最中に、「医薬品ネット販売規制強化」を厚労省が決定したとのニュースが入った。来年六月の改正薬事法で、対面販売を医薬品販売の原則として定め、低リスク医薬品以外のネット販売を禁止しようというもの。また対面販売要員として、薬剤師の他に新たな販売員資格制度を制定することにもなるようだ。厚労省によれば「顧客の利便性よりも安全性を重視する」とのことであるが、対面販売によって「安全性」がどこまで担保されるか疑問視する向きもある。だが厚労省は、誰も反対しにくい「安全性」をたてに、消費者団体から薬害被害者会まで動員し、一気苛性にOTC医薬品の自由な販売を規制しようという腹積もりらしい。さらに新たに「販売員資格制度」を導入すれば、その審査実施体制等をめぐり、さまざまな厚労省の監督指導分野が発生する。当然、これらに付随して新たな天下り先が「確保」される公算も強い。 続きを読む

画一性の番人

昨夜、たまたまNHK「医療再建」を見た。医師不足、研修医制度、診療科目の自由標榜など、「医療崩壊」と総称されているさまざまな問題を取り上げていた。だが番組が進むにつれ、当方の番組への興味関心は薄れる一方で、むなしく隙間風がスタジオに吹く音さえ聞こえるようであった。役人、医師会、医療者、研修医、患者など、関係者が一堂に会して口々に意見を表明しているのだが、それらは焦点を欠き、まるで自分たちの立場を一方的に言いつのるだけで満足しているかに見えた。

短く言ってしまえば、医療の需要に対し供給が十分に対応出来ていないのが日本医療の現状なのだが、これを「医療崩壊」などと言ってしまうとかえって問題は見えなくなる。そんなふうに過度にセンセーショナルな言い方をする必要はなく、単に有限の医療資源をどのように効率的に社会に配分するかという問題である。そして、厚労省の資源配分に関わる需給予測と計画がこれまで一貫して失敗してきたから、現下の困難があるのだということが、すべての議論の出発点になるはずだ。日本医療は計画経済で完全にコントロールされているのであり、その責任は計画の立案と実行に携わる者がすべて負うべきである。まず、そこをはっきりさせなければならない。 続きを読む

シジフォスの神話

Sisuphe2

今日、米国の医療関連ニュースサイトを見ていたら、ある大学研究者が発表した「がん患者の患者SNS別生存率」調査が報じられていた。これには驚いた。まだ詳しく見ていないのだが非常に興味深い。これからの患者SNSというものは、会員患者の生存率を上げるための努力も必要になるのか。その上、ユーザー満足度など評価データも公開するようになるかもしれない。そうすると、いずれ「患者SNSのレーティング」という新手のサービスも出てきそうだ。 続きを読む

PHRをベースに患者と治験者を結ぶ新しいサービス:TrialX

trialX

これまでの治験(医薬品や機器開発のための臨床試験)は、調査目的に合致する患者をリクルートするための手間と時間がかかるため、専門調査機関などに高額の手数料を払って実施されてきた。しかし最近では、ネット上で治験を実施する研究機関と被験者である患者をダイレクトに結ぶようなサービスが多数出現している。

ニューヨークのスタートアップ企業TrialXもその中の一つであるが、治験者側の調査目的と患者の症状を自動的にマッチングさせる機能を開発している。特に注目されるのはHealth VaultとGoogle Healthの二大PHRから、自動的に必要なユーザーの医療データを集め、ユーザーの手を煩わせることなく候補治験プロジェクトとマッチングさせるサービスである。もちろんこのサービスは、二つのPHRのうち、いずれかのアカウントを有する患者の承認によってのみ機能する。 続きを読む