総合患者プラットフォーム: Health World Web

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医療機関検索や医師検索はウェブ医療情報サービスとしておなじみの分野であるが、完全に同質化してしまっており、どこも似たり寄ったりのサイトばかりだという印象が強い。検索方法や結果提示の仕方など、もっと工夫がほしい分野である。

HealthWorldWebをローンチしたグループも、最初はそのような既存の医療機関・医師検索サイトに飽き足らず、検索オプションを増やしたり、ソーシャルブックマークなどの新機軸を打ち出したりして、新しい医療機関・医師検索サービスの創造を目指していたようだ。 続きを読む

在宅医療を望む患者とケアギバーのマッチングサイト:ENURGI

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住み慣れた自宅で医療を受けたいという患者ニーズは極めて大きい。最近、たとえば前インテル会長のアンディグローブ氏などが米国医療改革に積極的な提言をしているが、氏の改革案の中でも第一番目に位置づけられているのが「高齢者をできるかぎり在宅で治療する」ことであり、これを氏は「シフトレフト」(下図)というコンセプトにまとめ上げてさえいる。 続きを読む

HealthVaultをめぐる議論の嵐

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今月4日、マイクロソフト社から発表され大きな話題となったHealthVault。発表当初のセンセーショナルな興奮は早くも沈静化したが、その後、様々な方面から議論が起きている。

まず、あらためて「HealthVaultとは何か?」ということであるが、これに関し「HealthVaultはPHRではなく、むしろ医療情報プラットフォームというべきではないか」という意見が出されている。たしかにHealthVaultはPHRやEHRをはじめ、外部リソースから個人医療情報をアグリゲートする点が重視されており、そのために外部パートナーとの連携が強調されている。「PHRのプラットフォーム」ということでは、インテル、ウォルマート、ブリティッシュ・ペトロリアムらのコンソーシアムが進めているDOSSIAプロジェクトのことが思い起こされるが、DOSSIAと競合する位置にあるのかもしれない。 続きを読む

次世代オンライン診療サービス: AmericanWell社「CareTalks」

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「情報サービスだけでなく、医師の診療をオンラインで受けられたら。それも、いつでもどこでも、必要な時に・・・・・」。おそらくこれは、生活者がウェブ医療サービスに望んでいる究極的なことかも知れない。実は、インターネットを利用した医療サービス開発の黎明期から、生活者と医師をダイレクトに結ぼうとする様々な試行が存在してきたのである。だが結局、RelayHealth以外には、確たる成果もあげずに多くのチャレンジは挫折した。

オンライン診療サービスにはいろいろな障害が存在したわけだが、結局、その最たるものは医師の経済的インセンティブの確保であった。リアルの診療業務よりも同等以上の報酬を約束できなければ、医師を参加させるのは難しかった。逆に生活者・患者にオンライン診療を利用してもらうためには、「リアル診療よりも安上がり」であるような料金設定をしなければならない。一方には高く、一方には安く。どう考えてもこの「オンライ診療サービスの二つの経済的側面」は矛盾するのだ。 続きを読む

来春、第二回Health2.0コンファレンス開催決定

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先月20日、サンフランシスコ・ヒルトンで開催されたHealth2.0コンファレンスは、まさにHealth2.0の誕生を世界に知らしめるイベントとして大きな成果を収めたが、早くも次回コンファレンスが正式発表された。

次回Health2.0コンファレンスは3月3日-4日の両日、カリフォルニア州サンディエゴのウェスティングホテルで開催される。先月のコンファレンスは「User-Generated Healthcare」というテーマが掲げられたが、今後、このテーマで毎年秋に年次コンファレンスが恒例化される予定だ。これとは別に小規模なコンファレンスが持たれる見込みで、今回発表されたのはそのシリーズの第一回目となる。 続きを読む