三宅 啓 の紹介

株式会社イニシアティブ 代表 ネット上のすべての闘病体験を可視化し検索可能にすることをめざしています。

Happenings Ten Years Time Ago

Twitter上の疾患、薬剤、関連企業の話題を可視化するツール「Tweek」登場!

TOBYO開発ブログの10年

「こんにちは。はじめまして。
三宅啓(株式会社イニシアティブ)です。
私たち、㈱イニシアティブは、医療の分野で新しいWebサービスを開発することをめざすベンチャー企業です。この度、新しい医療情報サービス「TOBYO」を、来年2月にリリースする運びとなりました。」

2006年12月18日。以上のような出だしに始まるエントリで、この「TOBYO開発ブログ」は最初の声を上げた。それから早いもので10年が経った。

10年前を振り返ると、2005年から始まったいわゆる「Web2.0」ムーブメントのインパクトを受け、それに呼応する形で「Health2.0」というムーブメントが米国西海岸を中心に、ちょうど開始されたばかりの頃であった。毎日、Health2.0を提唱したスコット・シュリーブなどビジョナリーたちのブログを読み、続々と立ち上がってくる新規サービス群が提示する新しいビジョン、新しいアイデアに驚いたり、感心したりしていたのを思い出す。 続きを読む

国際薬剤疫学会でTOBYOが紹介されます

国際薬剤疫学会(ISPE)主催の第32回ICPE(国際薬剤疫学と危機管理会議)が今月25日からアイルランドの首都ダブリンで開催される。その最終日28日(日)、コンベンションセンター・ダブリン・オーディトリアムにおいて、日本から「Analysis of Patient Narratives in Disease Blog」と題する研究発表が実施されることが決まった。

このプレゼンテーションはTOBYOデータベースに蓄積された患者体験データに基づき、中外製薬のプロジェクトチーム「EpiMAX」の皆さんによって行われる。EpiMAXの皆さんは、TOBYOに蓄積された患者体験データがいわゆる「リアルワールドデータ」の一つであり、ファーマコビジランスに役立つ有用なデータであると考察されている。

率直に言って、このような視点は私達にとって意外ではあったが、従来の患者体験データ観に再定義をもたらす重要な示唆を含むものであった。従来、ともすれば「闘病記」という特殊性を重んじる観点、さらに「当事者性」を過度に評価する観点から、患者体験を論じる風潮が強かったのだが、今回、データそれ自体として闘病体験を分析し、ファーマコビジランスに活用する道が提起され、国際学会で研究報告されることはまさに画期的である。そして、それが日本から世界へ報告されるということも、たいへん誇らしいことである。

ここ数年、製薬業界を中心としてRWD(リアルワールドデータ)という言葉が語られる場面が多くなっている。これはレセプトやDPCのデータのように、データベースに蓄積された診療情報、診療報酬情報、特定健診情報、薬局調剤情報、介護保険など、実診療に関わるデータのことを指している。つまり従来の臨床試験や市販後調査ではなく、既に存在する「実世界」のデータを積極的に活用していこうとする機運がにわかに高まってきているわけだ。

もちろん、「リアルワールド」は一つのデータベースによってすべて網羅されるはずはなく、現存する様々なデータベースを相互に補完し、組み合わせ、その結果として全体像が構成されてくるものである。その意味でTOBYOの患者体験データは「リアルワールドデータ」を構成するものの一つであり、他のデータベースにリアルな患者体験データを付加する役割を期待されていると言えよう。

今回、国際学会で日本から新しいファーマコビジランスの取り組みが提起され、TOBYOが紹介されるのはたいへん光栄であり誇りに思う。

中外製薬EpiMAXの皆さんには深く感謝したい。

三宅 啓  INITIATIVE INC.

d2をファーマコビジランスに活かす

WEB-RADR

ヨーロッパのファーマコビジランス・プロジェクトWEB-RADR。

前回エントリが昨年11月だから、ずいぶんブログ更新が滞ってしまった。暮れ、正月はとっくに越し、すでに立春を過ぎたわけだが、2月というのに今日など異常な高温である。なんだか季節がハッキリしないのだが、とにかく当方は仕事を続けてきた。

昨年秋、患者ブログ調査プラットフォーム「d2」(ディーツー)をリリースしたが、まだ世の中に周知させる前から広く関心を頂戴し、成約もいただき、幸先良いスタートを切ることが出来た。関係者の皆さんに深く感謝している。

d2の用途と利用阻害要因

さて、いろいろな反応を頂戴する中で、最近とりわけ深く感銘を受けそして驚いたのが表題にある「ファーマコビジランス」である。d2開発の過程で、当然さまざまにユーザーの用途を想定していたのだが、このことだけは我々の盲点になっていた。否、正直に言えば、むしろd2のように患者の声を直接届けるサービスにとって、ファーマコビジランス、そして一般に有害事象(AE)報告関連にかかわる諸規制は、むしろ阻害要因になるのではないかと考えていた。

これまで製薬会社の方々からd2について、「d2で患者の声を直接聞きたいとは思うが、有害事象報告の件が・・・・」と言葉を濁されることがたびたびあった。それゆえに、有害事象関連情報を見ないですむような仕組みが必要かとも考え、実際にd2上のツールにそのような機能の実装を考えたり、あるいは他の方法で有害事象関連情報を回避することも検討した。 続きを読む

d2と医療マーケティング

近日公開予定のd2サイト・トップページ・イメージ。

長い道のりだった。この「TOBYO開発ブログ」は2006年12月から開始され、以来9年が経ち、来年にはもうまるまる10年になる。当時米国西海岸に立ち上がったHealth2.0ムーブメントと伴走しようと、患者体験共有「TOBYO」プロジェクト開発に取り組みながら、少しづつその目指すべきビジョンと方向性を固めてきた。ビジネスモデルとしてB2Bのデータサービスが必要であるとはわかっていながら、その具体像を見定めるのに手間取り、出来上がってきた初代「dimensions」には何か物足りなさを感じることさえあった。

さらにそれから、闇の中を手探りで進むような数年が過ぎ、ようやく私たちは「d2」という成果物を幸いにして作り上げることが出来た。そして再びあらためて周囲を見渡してみると、そこには10年前とはまるで違った景観が広がっていた。2005年ごろから始まったweb2.0に触発されて、おそらくHealth2.0も私達のTOBYOプロジェクトも起動されたはずだが、そのweb2.0で夢想された理想主義や予言された革命は、いつの間にかまったく別物の「現実と日常」に置き換わってしまっていた。今日あるようなSNSやコミュニティやネット世論は、当時予想された「ネットの近未来像」とは相当異なった相貌を呈していると言わなければならない。 続きを読む

ワンストップ・プラットフォーム「d2」


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