dimensionsと今後のビジョン

TOBYO_vision

新緑の季節となった。石神井公園では菖蒲の葉があちこちでぴんぴんと元気よく伸びている。

dioensionsの7月サービスインへ向け準備をしているが、やっと今月からデモンストレーションが可能となり、ご協力してくださる皆さん方に試用をお願いしている。まだ未整備部分も多々あり、これからバグフィックスと改善に力を入れていかなければならない。同時に前回エントリで少し触れたように、TOBYOプロジェクトのビジョン再構築にも想いをめぐらしている。

上図のように、今後のTOBYOプロジェクトはTOBYO本体とdimensionsに加え、闘病者調査パネルを創造する方向へ向かう。三極構造としてプロジェクト全体を構想することによって、TOBYO本体とdimensionsの位置づけと役割が一層明確になると思う。特にdimensionsについては、ファクト・ファインディング・ツールと位置づけを限定することによって、他の外部パートナーのサービスとの連携や接続を重視していきたい。多様なビジネス・スキームに柔軟に対応できるようにしたい。

実際にはdimensionsは調査仮説や製品開発コンセプト仮説など、たとえば仮説構築のための支援ツール、あるいは定常的な消費オーディット・ツールという使い方が想定される。つまりdimensionsは、関連事実を素材収集しそこからアイデアや気づきを効率よく得るためのツールであり、また患者の闘病現場で何が起きているかを把握するためのツールである。

このようにdimensionsは単独ですべての調査活動を網羅するものではない。いわばさまざまな調査に先立つ、プレ・ツールのようなものを想起していただけたらと思う。もちろん闘病体験データを大量に出力することもできるが、それらを集計分析しインサイト・レポート等にまとめて報告する役割は、外部の協力パートナーにお願いしたい。

そして闘病者パネルだが、これは日本最大の患者調査パネルをめざしている。他の既存の患者パネルと一番違うところは、闘病ドキュメントを公開している人だけを対象としているところ。闘病体験があらかじめ公開されているのだから、それらを参照することにより患者が体験した具体事実に対応した設問を組み立てることができる。また、基本デモグラフィックのみならず、サイトオーナーのライフスタイルや価値観まで参照することができるだろう。dimensionsとの関係で言うと、「dimennsionsで仮説構築し、パネルで検証する」という役割分担になるだろう。

こんなイメージを描いているが、いずれにせよこのパネルはdimensions公開後に着手することになる。すでにTOBYO本体がこのパネルのノミネートリストになっているわけで、実現までの道のりはそんなに遠くないと思う。それにしても、これはもうわれわれ単独のプロジェクトではなく、さまざまなパートナーとコラボレーションを組む必要がある。

三宅 啓  INITIATIVE INC.


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