医師による医療機器評価サイト”Which Medical Device”

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昨年ローンチされた医療機器評価サイト“Which Medical Device”は、医師が「どの医療機器を使うか」を決める際に必要な、全ての情報を提供することをめざしている。現在は心臓病、IVR、整形外科の機器が対象。

このサイトが提供する情報は、機器メーカー情報(資料、写真、ビデオ)、紹介記事、ユーザー・レビュー、ディスカッション・フォーラムなど。基本はメーカー提供の機器情報を有料掲載し、それにサイトスタッフの紹介記事、さらに会員医師ユーザーの使用体験レビューやディスカッションフォーラムなどの評価情報が付加されるというものだ。つまりこれは医療機器商品広告を軸とした、医師の使用体験など集合知を共有する仕組みといえるだろう。

ビジネスモデルは商品情報(=広告)掲載費がベースとなる。広告を定型フォームで集約して医療機器データベースを構築し、それにユーザーの集合知を生成付加する。要約すればそんな感じか。たしかに、収益性とユーザーベネフィットを両立させるうまい考えだ。

もちろん日本でも同様のサービスは可能だ。医師コミュニティなどはすぐ着手できる。そしてさらに、このモデルは医薬品にも応用可能だ。医薬品の場合も、医薬品データベースをコアとし、そこにユーザー(医師)の集合知を生成付加し共有する仕組みを作れば、従来にないプル型医薬品情報サービスが実現できる。この場合も、医薬品情報掲載をフィー化することになるだろう。もちろん機器メーカーや製薬メーカーにとってのメリットは、ユーザー(医師)の集合知をそのまま製品改良や新製品開発に活用できることだ。

このように商品データベースとユーザー集合知の組み合わせが、ウェブ医療情報サービスの一つの新しいスタイルとなるかも知れない。そう考えると、非常に興味深い。

三宅 啓  INITIATIVE INC.


医師による医療機器評価サイト”Which Medical Device”” への2件のコメント

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