First Life ResearchとTOBYO_DFC


昨夕、メディカル・インサイトの鈴木さんの来訪あり。先週サンフランシスコで開催された「Health2.0 SF 2010」について詳しくお話しを聞いた。TOBYOプレゼンをはじめとして、今回の鈴木さんのご活躍には本当に頭が下がる。その後、当方の「オフィシャル・レストラン」である随園別館に場所を移し、ピータン豆腐、切り干し大根卵炒め、水餃子、羊のしゃぶしゃぶなど食べながら、美味しい瓶だし紹興酒をぐいぐい飲んで楽しく歓談したが、TOBYOプロジェクトにとって今回のカンファレンスが非常に意義深いものであったことをあらためて確認した。

ポイントはたくさんあるのだが、その中でも、とにかく私たちのDFCのライバル”First Life Research”(以後FLRと略す)の登場が特筆される。このFLRの登場によって、「私たちの発想は決して孤立してはいなかったのだ」と意を強くした。このような医療における「ソーシャル・リサーチ」とも呼べる新しいサービスが、同時期に日本とイスラエルから登場したことがおもしろい。

だが同じ発想に基づきながらも、DFCとFLRはかなり違う。DFCが薬剤だけでなく医療機器、医療機関、治療法など医療マターを広範囲にカバーしているのに対し、FLRはあくまで薬剤だけに特化している。DFCは闘病ブログなど患者体験ドキュメントを収集しているが、FLRは患者コミュニティや掲示板のポストまで収集しているようだ。また分析手法も異なる。SF2010でのFLRのプレゼン・ビデオ(上図)が公開されたが、これを見て、想定していたよりマイニング技術の投入が少ないように思った。どうやらGoogleTrendsみたいな薬剤名出現の時系列把握、そして薬剤ごとの話題出現マトリクスがFLRの肝であるようだ。

今回のHealth2.0コンファレンスでこのFLRはかなり大きな注目を集めたそうだが、できうるならTOBYO_DFCと合わせたプレゼンの機会が欲しかった。これは当方のエントリーが遅れたため実現しなかったのだが・・・・・。

今後、イスラエルのFLRと連絡を取り交流していけたらと考えている。技術的な提携の可能性なども検討したい。いずれにせよ同じ発想のライバルが現れたことは、大きな刺激をもらうという意味でも、また当方開発方針をあらためて検討するチャンスを得たという意味でも、歓迎すべきことである。

追記)Health2.0コンファレンスの模様は、下記の鈴木さんのブログをご参照あれ。

Health2.0カンファレンス訪問記(1):「Optimismに支えられた熱気」
Health2.0カンファレンス訪問記(2):Beyond ROI
Health2.0カンファレンス訪問記(3):Speaking out – That’s what I need.

三宅 啓  INITIATIVE INC


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