医療情報専門のセマンティック検索エンジン登場: healthBASE

healthBASE

セマンティック検索エンジンとは「テクストの意味を理解する検索エンジン」のことで、これまで様々な検索エンジンが登場してきたが、医療情報のみのバーティカルなセマンティック検索エンジンとしては、おそらくこのhealthBASEが初めてであろう。

「テクストの意味を理解できる」ということは、ウェブ上にある膨大な情報をその内容によって機械的に分類できるということだ。だから検索結果を、情報内容によって分類して提示することが可能となる。たとえば「胃がん」という検索ワードによってGoogleで検索してみると、情報内容とは無関係にページランクに従って検索結果は表示される。つまり薬剤情報も症状情報も治療情報も区別されず、「胃がん」についての各種情報が一緒くたに表示されてしまうのだ。これではユーザーにとって不親切である。だがhealthBASEの場合は、「胃がん」で検索してみると、「治療、原因、合併症、治療の賛否」という大分類と、さらにその下位の小分類に情報を整理して検索結果を提示してくれる。これは便利だ。

web2.0以降、人力でWeb上の情報を整理するフォークソノミー方式全盛で、TOBYOでも採用してきたのだが、今後、healthBASEのような機械による情報の分類整理がどんどん増えてくるだろう。問題はそのテクスト解釈や意味理解の精度であるが、これはまだ人間にははるかにおよばないだろう。これはしかたない。だがhealthBASEを実際に使ってみると、単純な情報分類であればこれで十分なようにも思える。医療情報に特化したバーティカル検索エンジンだから、医療のテクニカルタームだけに言語解析を集中できるということもあるのだろう。

三宅 啓  INITIATIVE INC.


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>