医療情報検索対象の拡大について

蒸し暑い。こんな季節は早朝出勤に限る。朝っぱらから、ギューギューの満員電車で汗まみれで通勤するなんてごめんだ。というわけで、今朝は五時に家を出て六時前に事務所へ到着。新宿御苑周辺は爽やかな風が吹いていた。

今週から七月。今年も半分終わり。今年後半の計画はもう決めてあるが、これもどんどん柔軟に見直していかねばならない。TOBYOだってどんどん柔軟に変化していく。ユーザーベネフィットをどんどん詰めていくと、現状のままでいいはずがない。コアを残しつつも、新機軸を投入していく。

まず、TOBYOは闘病体験に焦点を絞った情報提供をしているが、あと医療機関や研究機関の医学情報まで提供することになれば、TOBYOのワンストップ性は高まるだろう。ユーザーは、あちこち他のサイトを見て回る必要が減るからだ。だが、TOBYOはその名のとおり「闘病体験」というものに強くこだわってきた。今後も基本は変えるべきではない。しかし、基本は残しながら少し守備範囲を広げても悪くはないだろう。

インターネットで医療情報を探索するニーズはますます増えている。ところが、GoogleやYahooなど汎用検索エンジンだと、民間療法、健康食品からオカルト療法まで、かなりのノイズを拾うことになる。これはネットでの情報探索を非常に効率の悪いものにしている。だから、検索対象を限定したバーティカル検索がますます必要になっているわけだ。米国の医療情報検索シーンを見ても、老舗「Healthline」をはじめ、検索対象を限定したバーティカル検索エンジンがフツウになっている。ところが日本では医療情報のバーティカル検索エンジンは珍しい存在である。そこで、現状の「TOBYO事典」は闘病体験専門の検索サービスなのだが、この検索対象に医療機関や研究機関を加えることを検討したい。

だが問題は、日本の場合、医療機関サイトに充実した医療情報が掲載されている例はまれであり、対象拡大しても医療情報の豊富化が達成されるわけでもなさそうな点だ。日本の病院サイトの場合、医療情報というよりは営業情報だけで終わっているケースが多い。よほどの大病院でもない限り、充実した医療コンテンツにお目にかかることはできないのだ。その意味で、これまで日本の医療機関はインターネット軽視が際立っている。だが数少ないとは言え、良いものはどんどん紹介して褒めるべきである。その意味でも、今後、TOBYOで医療機関側の情報も扱っていくことを考えてみたい。たとえば、TOBYOで病院サイトのレーティングをやるのもいいだろう。

三宅 啓  INITIATIVE INC.


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