遅れているが、TOBYOベータ版は５月23日にローンチする予定。ベータ版では、「TOBYOレファレンス」に置かれるバーティカル検索機能「TOBYO事典」が付加される。これは闘病記だけを対象とする検索機能で、闘病記30万ページを検索し即座に結果を表示する。あえて「事典」という比喩を使っているのは、普通、どこの図書館のレファレンスコーナーにも設置されている百科事典をイメージしてのことである。つまり、総ページ数が30万ページに達する「闘病体験事典」があり、ユーザーはそこから治療法、医療機関、薬剤、検査法など、自在に闘病者が体験した事実を調べることができる。闘病体験情報だけのバーティカル検索機能としては世界初となる。
当初は30万ページという限界があるので、検索対象闘病記の分野を限定することになるが、現時点では「がん」の闘病記を想定している。また、検索に便利なキイワードリスト・タブなど、いくつか工夫も用意している。検索結果の表示の仕方は、当初はシンプルな見せ方になっているが、これは今後改善していかなければならない大きな課題である。一つのモデルとして、ソーシャルサーチに見られるような検索結果の提示方法を研究している。
また徐々に病名の整理にも着手していく。以前のエントリでTOBYOのビジネスモデルについて、ざっくりその考え方をメモったことがあるが、病名システムは当方ビジネスモデルの肝となるはずだ。現時点で収載病名は350ほどあるが、これは単なる闘病記分類ラベルではなく、ユーザーニーズを判別し、様々な情報の結節点となる。病名システムを軸として、さまざまな闘病情報を効率的に提供することが可能となると考えている。
三宅 啓 INITIATIVE INC.
