TOBYOのビジネスモデル

Shiryousyu

TOBYOベータ版公開は、とうとう5月にずれ込んでしまった。早くバーティカル検索機能を動かしたいところだが、もう少し時間がかかりそうだ。同時並行して進めている闘病記収録作業だが、こっちの方は着実に進み、5月中には4千件台に達する見込みである。

現在の収録状況を見渡してみると、徐々に「うつ病」、「パニック障害」などメンタル系闘病記が増えてきているような気がする。また「リウマチ」など膠原病系の闘病記、「クローン病」や「潰瘍性大腸炎」など炎症性腸疾患系の闘病記もかなり多い。がん系およびこれらをヘッドとして、他方、出現確率の低い、いわゆる難病系疾患の闘病記がテール部分に存在しており、病名件数では約100件を数える。。

病名件数で言うと、現在、TOBYOが収録する総病名件数は319件。病名に関しては正規名称と俗称・略称との重複など、今後整理していく必要もあるのだが、病名件数自体はさらに増やしていく計画である。つまり、闘病記と病名の収録に関するわれわれの基本方針は、一言で要約すれば「規模の拡大と細分化の推進」ということになるだろう。これはユーザー・ニーズを考えた時、「闘病情報の量的充足」と「自分にフィットする情報の選択」というニーズの二面性を同時に充たす必要があると想定しているからだ。そして当然ながら、細分化された選択ニーズに対応するセグメントを多数持つためには、母集団の規模が十分に大きくなければならない。また逆に、テール部分に位置する希少難病系の闘病記の収録が、数は少ないものの、大変重要になってくるはずだとも考えている。

これらは、実はTOBYOのビジネスモデルに直結する問題である。最近、会う人から異口同音に「TOBYOのビジネスモデルはどうなっているのか?」と聞かれることが多い。これまでTOBYOの全体構想については、いわゆる「ラジカル・トランスペアレンシー」の精神でそのほとんどを公開してきたのだが、ビジネスモデルについてだけは、今のところ「ひ・み・つ」である。だが、上記の闘病記と病名についてのわれわれの考え方を推し量ってみるなら、およそのところは察していただけると思う。

タネもシカケもない。ただ愚直に進めるのみ。

三宅 啓  INITIATIVE INC.


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