マイクロソフトの反撃、新「Live Search」発進!

livesearch

マイクロソフトが検索エンジン「Live Search」の大幅なリニューアルを発表した。これは2005年1月に登場した同検索エンジンにとって最大のアップデートとなる。中でも注目されるのは医療検索部門であり、今回のリニューアルによって、まずバーティカル検索機能を実装し、さらに従来の医療検索エンジンを超えるユーザビリティとパフォーマンスを実現している。GoogleHealthの迷走を尻目に、マイクロソフトは医療分野における「検索」から反撃を開始した。

今回の「Live Search」リニューアルの主たる改善ポイントは以下の四点であった。

1.検索結果の適切さ
2.スピード
3.ルック&フィール
4.高度な関心領域のバーティカル検索

1に対しては、検索インデックスを四倍の200億ページに拡張し、ランキング・アルゴリズムや検索ワード処理を改善。3については検索結果レイアウトを一新している。そして4だが、マイクロソフトは特にユーザーが高度な関心を持つ領域として、次の4つの検索分野を特定し、これら分野のバーティカル検索を可能にしている。

・エンターテインメント
・ショッピング
・医療
・ローカル

これらの分野ごとのバーティカル検索はそれぞれに興味深いが、医療検索は従来のGoogleに代表される汎用検索よりも大幅に使いやすくなっている。具体的に見てみよう。

まず、現状では「Leve Search」の医療検索は別URLになっている。
上図は「cancer」を検索した結果である。全体は4エリアからなるが、まず上下に分割され、上部に「リファインメンツ」のエリアがある。これはおそらく、7月にひっそりと「Live Search」に組み込まれた「Medstory」の痕跡かもしれない。「パーソナルヘルス、症状、治療、薬剤、代替医療、栄養」の6分野と、さらに下位項目とからなるが、検索結果を多角的に絞り込んでいくものだろう。

ページ下部は、「記事結果、ウェブ結果、スポンサード結果」の三つの検索結果情報に分かれて表示されている。従来の一般的な「検索結果」が「ウェブ結果」であり、一方、「記事結果」は医療機関、研究機関など信頼できる出所の検索結果を表示しており、これがバーティカル検索結果である。この検索例では国立がん研究所の記事を、それもかなりまとまった量を掲出しており、知りたい検索結果のアウトラインをこのページで把握できる。これで、いちいち当該サイトへ行って情報を確認する手間が省けるわけだ

バーティカル検索結果は、スクロールするとさらに以下のように分類項目が現れる。

・ベーシックス
・さらに学ぶ
・マルチメディアとクール・ツール
・調査研究
・参考コーナー
・あなたに

まだ充分に使いこなしていないので確言はできないが、第一印象としては、これまでにない画期的な医療検索エンジンである。いや、検索エンジンというよりも、もうここまで来ると、質量ともに充分に満足のいく「医療情報コンテンツ」と言ったほうが的確かもしれない。これで中途半端な医療情報サービスは駆逐されるのではないか。

「マイクロソフトは医療に対して本気で取り組みはじめた」という声がブロゴスフィアで多く上げられ始めた。

<参考>
マイクロソフト社公式ニュースリリース

三宅 啓  INITIATIVE INC.


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