医療情報ソースとしてのインターネット

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米国成人で、インターネットを医療と健康の主要な情報ソースとして利用する人の数は、かかりつけ医を主要な医療情報ソースと頼っている人の数とほとんど等しいことがわかった。

Ask.comが調査依頼し、Harris Interactive Inc.が調査実施した「The 2007 Consumer Medical and Health Information poll」によると、70%の米国成人が主要な医療情報ソースとしてインターネットを利用しており、72%が、かかりつけ医を主要なソースとしていると答えた。

また、これまでインターネットには疎い層とされてきた55歳以上のシニアであるが、この調査ではこの層の76%が、診断の補助や自分の病状をよりよく理解するためなど、インターネットで医療情報を調べていることがわかった。
一方、18歳から34歳までの成人の25%は、「他人に自分の健康上の問題を相談するのが恥ずかしい」との理由で、インターネットで医療情報を利用すると答えたのが注目される。

米国成人の主要な医療情報ソースをメディア別に見ると、以下のようになった(重複回答)。

・医師 (72%)
・インターネット (70%)
・家族、友人 (40%)
・新聞、雑誌 (30%)
・テレビ (26%)

サーチエンジンの利用状況だが、調査によれば回答者の三分の二が、医療情報を集め医学上の問題をもっと学ぶために、サーチエンジンを利用していると答えた。そして半数以上が家族や友人のためにインターネットを利用して情報検索したことがあると答えた。また28%の回答者は「代替医療」の検索をしたことがあると答えた。

医療情報ソースとしてのインターネットの存在は、ますます大きくなりつつある。この調査では、シニア層でも多くの人々がインターネットで医療情報を集めている実態が明らかになった。だが、これら医療情報需要の急激な伸びに比し、受け皿となる情報サービスのほうが相対的に遅れをとっているのが現状ではないかと思う。

ここ数日、ネット上ではGoogleやMicrosoftの医療への取り組みが話題になっているが、この二強による医療への本格参入などによって、今後、一層Web医療サービスは活況を呈していくものと期待されている。

最近の米国における新しいWeb医療サービスの活発な展開や、ベンチャーキャピタルのこの分野への注力などを見ていると、ようやく本格的な動きが始まったような予感がする。

調査実施期間: 2007年7月
調査対象者:米国成人3,300人
調査機関: Harris Interactive Inc.


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