Web2.0スタイルの病気マップ「Who Is Sick?」登場

whoissick

今日、Web2.0の発想と技術を利用して作られたサービスはWeb上に無数に存在するが、こと医療ということになると、その数はぐっと少なくなる。というよりも「ほとんどない」と言ったほうが良いかもしれない。

そういう状況なのでこの「Who Is Sick?」を最初に見たとき、その一目で「2.0」とわかるスタイル、デザインに思わずうれしくなってしまった。これはGoogleMapsのAPIをマッシュアップした、おそらく最初の医療ウェブサイトになるのではないだろうか。

機能はいたってシンプル。

1.ポストする:病気の情報をマップにポストする(完全に匿名)
2.サーチする:場所、時間、症状、性、年齢、キイワードによる病気サーチとフィルター
3.討論する:フォーラムで問題を議論する、質問する、フィードバックする
4.分析する:病気トレンド、現在発生状態を分析サマリーで表示

一言でこのサイトを要約すると、
“Your site for current and local sickness information”

maps

このサービスサイトをリリースするに至った経緯が次のように語られている。

「 この”Who Is Sick”のアイデアが生まれたのは、実際、われわれのファウンダーが休暇中に、妻が胃の激痛を経験したときの切実な必要に端を発する。その痛みが盲腸炎か食中毒か、はたまた他の胃の病気によるものかまったくわからず、われわれの休暇中のカップルは緊急治療室へ行き、医者に診てもらうのに4時間待たされたのである(ところでこれは午後11時から午前3時のことである)。結局、ただの流行の腹痛を起こすインフルエンザであること、そして、もし24時間以内に痛みが去らないなら戻ってくるようにと告げられた。へーっ、真夜中に四時間待ってこれか?。」

「われわれのファウンダーは『現時点の、かつローカルの病気情報を知らせるウェブサイトがあるだけで、われわれの長い待ち時間は避けられたかもしれない』と考えた。いうまでもなく、このことによって大車輪の奮闘の末、二-三ヵ月後には”Who Is Sick”が生まれたのである。」

そして、自己紹介の欄では「医療業界の多数は、インターネットとWeb2.0の技術を比較的遅く導入している」と述べ、医療業界におけるWebイノベーションの遅滞状況が自分たちのチャンスであることを語っている。

このサイトのユーザーベネフィットは、はっきり言って今一つハッキリしない。しかし、自分たちのアイデアを直ちにライト・ウエイトなサイトに実現してしまうこの迅速さとフットワークのよさが、従来の重厚長大医療サイトよりもなぜか好ましく見える。これまでの医療業界にない「ノリ」が好ましく思えるのだ。


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