闘病記から貰う勇気

joie

闘病記とPHRの考察をしているうちに、その交差の可能性とは逆に、その差異もまた明らかになってきました。昨日、考えた以外の差異といえば、やはりその実行運営主体ということになります。

PHRは企業、生保、健保など組織が企画し、従業員や組合員に参加を呼びかける構造となり、その実行と運営主体は組織です。その目標も、「従業員の健康管理徹底による医療費削減」などの組織目標になります。しかし、ウェブ闘病記はあくまでも個人の自発性に基づいて運営されており、いかなる組織的目的・目標にも回収されない個人的動機に従っているのです。その目的・目標は個人によって千差万別ですが、あえていうと「病気と闘い、勝ち、生きる」ことではないでしょうか。当然、まずは自分自身のためです。ですが、次にそこに記された言葉は、他者に開かれ、届きます。

多数の闘病記を読んでいると、時として闘病記は熱を帯び、閃光のような力強い言葉を発する場面に出会います。何度も、闘病記から勇気を貰う経験をしました。今日はそのうちの一つを紹介します。昨年、胃がんで倒れた若い男性の闘病者が、闘病記ブログに「友人から貰った言葉」として記した一文です。

実はこの言葉は、TOBYOプロジェクト立ち上げを決めたときに、大きな支えとなった言葉です。作者の冥福を祈り、感謝しつつ、引用させてもらいたいと思います。

その病気で死を覚悟してるなら、

死を意識して生きてるなら、死ぬと思ってるなら

何かをやり遂げな、

何か自分の足跡を残しな、

自分というものを思いっきり感じな。

それが無理ならば、まだ答えが見つからないなら、

出来ないと思ってるなら、

生きるしかないね、

生きる事をやり遂げるしかないね。

生き続けるんだよ。

生きて、自分を残してけ。

みんな辛い時もあるけども、

頼む、突っ走れ!!

(「☆光の射すかなたへ☆」tukune. Yahoo!ブログ)

三宅 啓  INITIATIVE INC.


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