NEWS: マイクロソフト対Google in 医療市場

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米国医療情報検索の分野において、Googleは昨年から「Google Co-op」の医療コーナーで医療情報のバーチカル検索サービスを試行しているが、今週、マイクロソフト社が医療情報バーチカル検索エンジンを開発するスタートアップ企業Medstory社の買収を発表した。

マイクロソフト社は昨年から医療市場への本格参入準備をしてきており、昨年一年間で医療専門スタッフを中心に大量採用を実施。現在、社内に600人を擁するヘルスソリューション・グループの大部隊を設置している。

今週2月26日、ニューオーリンズで開催された医療情報マネジメントシステム協会コンファレンスにおけるキイノート・スピーチで、マイクロソフト社CEOスティーブ・バルマー氏はMedstory社買収を発表し、合わせて同社初となる医療者向けシステム・フレームワークのアーキテクチャーとツールを説明した。

マイクロソフト社は昨年7月に医療用情報ソフトウエアメーカーであるAzyxxi社を買収しているが、今回買収したMedstory社は当面MSNのフィットネス部門に統合される予定。今後、どのように同社の技術を活用していくかは未定。Google Co-opに対抗する医療バーチカル検索エンジンとして登場する可能性が強い。

このようにマイクロソフト社が医療市場へ本格参入を急ぐのは、売り上げの90%を占めるといわれるWindowsとOfficeの市場が成熟化し始めて来ており、新たな成長を求めて多角化を急いでいるからだ。しかし米国諸産業のIT需要はおしなべて成熟化しており、2006年のPC出荷量は前年比1.5%プラスに過ぎない。(Gartner調べ)。医療におけるIT市場は年率5%前後で安定的に成長しており、医療費全体も2015年には米国GDPの20%を占めると予測されている。医療市場はIT業界から見て成長サステナビリティのある市場と見られている。

また、「現在、全米7900万人のベビーブーマー世代が高齢者層の入り口に達しており、彼らの影響もあり、消費者の医療情報ニーズは今後更に高まるであろう」とマイクロソフト社副社長ピーター・ナイパー氏は述べている。

Source:”USA Today”,”Business Week”,”San Jose Mercury News


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